モンベル クールグローブと軍手
山登りする上で見落としがちな重要装備と言えば『グローブ・手袋』です。先日購入したモンベル クールグローブのレビューです。
手袋=グローブは最安ではホームセンターで買える束で数百円の軍手から、数万円の冬山用グローブまでピンからキリまであります。しかし重要な装備でありながら、一般には登山靴やアウターシェルに比べてあまり重要視されないのではないでしょうか?
私はほぼ毎年、シーズン初めにモンベルで夏山用グローブを買っています。
グローブが必要な理由
冬山で必要なのは当たり前なので、ここでは夏山の例で書いてみようと思います。
- 日焼けの防止
- 岩や鎖場を登るときのけがの防止
まず日焼けですが、これは馬鹿に出来ません。特に歳を取ってからはシミになったり、水ぶくれになったりとダメージも深刻です。日焼け止めも何かをもったりつかんだりする手の部分は落ちやすく、グローブ着用がお勧めです。
次にケガの防止ですが、先日も登山道の崩落でバリエーションルート化していた岩場を、両手を使ってよじ登る機会がありました。素手ではケガをしても不思議ではなく、グローブをつけていて良かったと思える状況の連続でした。
どんなグローブが良いか
ではどんなグローブが良いかというと、実は安価な軍手で十分です。それもゴムの滑り止めすら付いていない、一番安い物で要が足ります。私も金が無い学生時代は軍手を愛用していました。
軍手は安くて頑丈であり、濡れた状態でも岩やハシゴ、鎖に対して十分なグリップが効きます。
さらに軍手には素材ゆえのメリットがあります。高価な登山用グローブは多くの場合化繊で出来ていますので、火や熱に弱いです。一方軍手は綿なのである程度熱に強く、鍋をするときや米を炊くときに、ちょっとした鍋つかみとしても重宝します。
デメリットはかっこわるいことと、汗や雨で濡れると乾きにくく、ずっとじめじめして気分が悪いことでしょうか。安いので予備として複数持って行くのも良いでしょう。
モンベルクールグローブ
そこで、私は軍手を予備としてザックに忍ばせて、普段はモンベルのクールグローブを愛用しています。
クールグローブはUVカットのメッシュ素材で蒸れにくく、濡れてもすぐに乾きます(軍手は汗をかくと蒸れて手がくさくなります)。そして手のひら部が人工皮革で頑丈であり、ハシゴ場や鎖場でも安心です。以前のモデルでは手のひら部にゴムの滑り止め付きで、まさに化繊の軍手といった見た目でした。これは使っているうちにゴムの滑り止めがすぐにボロボロになり、毎年買い換えする原因となりました。人工皮革の方が長持ちしそうです。
もう一つ面白い点としては、人差し指の親指に縫い目があり、これによりタッチパネル対応となっていること。スマホやデジカメでタッチパネルを操作するとき、グローブをいちいち脱がないと行けないのが面倒ですが、これだと着脱不要で楽で良いです。
ただし、この縫い目は弱点もあります。今回岩場をよじ登る際にこのグローブをつけていたわけですが、下山後この糸がだいぶほつれていました。ハシゴでは問題ないでしょうが、鎖でもある程度ほつれるかもしれません。多少ほつれてもタッチパネルの操作はできましたが、次に登ったときはどうか?と考えると、糸の強度はもうちょっと欲しいところです。
写真は買ってすぐに早池峰山の岩場をよじ登った状態です。グレーの糸が土で汚れ、これは洗っても落ちません。あとほつれていますね。グローブとしては十分使い物になりますが、タッチパネルはそのうち使えなくなるかも?もうちょっと使って、耐久性の方もご報告したいと思います。
※上で軍手をお勧めしていましたが、まさにこんな時(岩場を超えるときなど)軍手をポケットに忍ばせておいて、大事なグローブが痛みそうなときは、軍手に付け替えるのも良いかもしれませんね。
まとめ
- 夏山のグローブはモンベル クールグローブがお勧め
- 軍手も併用すると良い
なんだか結局見た目を気にしないなら、軍手が最強のように思えてきました。