人力移動Blog

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冬の安達太良山へ『ほんとの空』を見に行こう。

会社が有給休暇取得奨励日(事実上の強制有給)で平日の貴重な休みで、しかも天気が良いとなると、山に登るしかありません。そんなわけで、久しぶりに安達太良山に登ってきました。久しぶりの冬山登山です。

今回のルート

       

あだたら高原スキー場に車を停め、登山道へ。頚椎症を煩い、ハードな山からしばらく離れている間に、太ってしまったので、冬山用ウェアがキツくて『ぱっつんぱっつん』なのが気になります。

暖冬だけに雪の量が少なく、トレースもしっかりしていたので、歩きやすいです。結局入山から下山まで、一度もアイゼンもスノーシュー(ワカン)も使いませんでした。

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明るい森の中は歩いていて気持ちが良いです。しかも、寒くも無く、暑くも無く。これほどコンディションの良い冬山登山は珍しい。速くも来て良かった!と感動。

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参考:安達太良山での推奨される冬山装備

  • スノーシュー・ワカン:持って行くのが望ましい。トレースの無い一番乗り、大雪の次の日には必要。
  • ピッケル:必要無いと思うが、馬の背から安達太良山に至る稜線上を歩くならあっても良い。
  • アイゼン:持って行くのが望ましい。五葉松平〜安達太良山のルートなら無くても行けるが、気温や凍結具合によっては念のため持って行くべき。特に馬の背〜安達太良山の稜線上を歩いたり、安達太良山頂(通称:乳首といわれる)に登るなら、ちゃんとした前爪のあるアイゼンがあった方が良い。

日陰にはつららが。

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くろがね小屋が見えてきました。

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小屋から山頂を目指します。

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飛行機の目印になっているためか、上空を何度も飛行機が飛んでいきます。

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遙か遠くへ他の登山客が。私は馬の背から向かうルートを歩いているのですが、少数派のようで、前方にも背後にも登山客がおらず…

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山頂がボコボコして立派に見えます。 DSCF1293.jpg

また飛行機雲。稜線が近づいてくると、雪から氷へ変わっていきます。全て同じ方向に氷が成長しているのを見ると、風の強さが想像できるでしょう。

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馬の背の上に飛行機雲が一筋。もろに風を受ける位置にあるので、氷りが着ききらず、一部岩肌が見えています。

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案内柱に『エビのしっぽ』が。

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安達太良山の火口。これを見に来たのです!馬の背より安達太良山頂を見て右手(稜線の西側)似見える噴火口『沼ノ平』です。

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山頂方面が光り輝いています。智恵子抄に出てくる、まさに『ほんとの空』です。これから光り輝く斜面を超えて、山頂を目指します。

これが秋空だ!!福島に『ほんとの空』を見に行こう!!智恵子が愛した『安達太良山』と幸せの『ハート形』 | 福島県 | トラベルjp<たびねす>

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山頂までもう一息。稜線上は風が強く、水平をとったつもりでも風でカメラが傾き、腹ばいになって撮影しました。メカニカルな操作感のX-T1ですが、手袋をしていても意外と操作しやすいです。ブラケット撮影、露出補正をダイヤルで操作でき、強風下でもちゃんと調整できます。

山頂までの稜線上は美しく、こんなに素晴らしい冬山の景色が日帰り登山で味わえる、奇跡の場所です。しばしご覧ください。

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※ 稜線から山頂へ回り込む箇所ですが、強風で雪が吹き飛び、アイスバーンです。ここだけはアイゼンとピッケルが欲しくなりました。転んだら転げ落ちます。

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安達太良山まとめ

下山は五葉松平らコースから。登りのくろがね小屋〜馬の背コースに比べて歩きやすく、大半の人はこのコースを選択するようです。気軽な冬山を味わうなら五葉松平コースを、稜線上の雄大な景色を味わうならくろがね小屋〜馬の背〜安達太良山コースを選べます。もちろん、登り・下りで別々でもOK。

注意事項

安達太良山は冬山入門コースとして紹介されており、私自身も単独での初冬山は安達太良山で経験しました。そういう意味ではよりグレードの高い冬山登山に向けてのトレーニングにも良いですが、あくまでも天気の良いときのみこの条件が当てはまるとお考えください。

ルートはトレースがしかりしており、さほど迷う箇所はありませんが、バックカントリーのスキー客が脇道へ抜けたりしてコースからずれたトレースがあったりして、地図も読めない初心者だとさすがに危険です。たとえばくろがね小屋から馬の背・山頂方面へはすぐに斜面を登るトレースを歩いてください。いかにも登山道っぽい柱が立っているトレースはフェイクです。柱は川の目印です。

天気さえ良ければ最高の景色が味わえる安達太良山。安全に注意して、是非経験してみてください。

カメラについて

今回もX-T1+XF18-55mmです。XF18-55mmはWRレンズではありませんが、この低温・強風下でも問題なく撮影できました。雨・雪さえなければ、結構普通のレンズでも大丈夫です。

本文上にも書いていますが、趣味性が高いとも言われるダイヤル操作ですが、冬山用の厚い手袋をしていても素早く切り替えられるので、実用性を感じました。

天気が良くて条件も良かったこともあり、ほとんどレタッチしなくてもそこそこ見栄えのする写真が撮れてしまいました。やはり写真は素材が一番でしょうか??(ロケーションが良かったので、iPhoneで撮った写真でもそれなりに撮れましたが、ここはX-T1を褒めておきましょう。)