人力移動Blog

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ネットオークション人間模様

オークションと人間の属性

登山本番前に色々山道具を買い替えました。春先に買い替えたばかりのものでも、本番前に使ってみたり、着てみたところイメージと違っていたというのも有り、毎回このシーズンはヤフオクに出品することが多いです。要するにシーズン前後がオークション出品時期ということになります。

毎回オークションで出品するたびに思うのですが、出品ジャンルによって取引相手の人物としての属性が違うな、と思うのです。ここでいう属性というのは、社会人経験者風、学生風、引きこもり風、主婦や若い女性風等などの、社会的なカテゴリー分けをいいます。

私はオークションはもっぱら売る専門で、買ったことは数えるほどしかありません。売り手としての一方的な印象ですが、少々紹介してみたいと思います。

一般に趣味系のジャンルは取引が早く終わります。一方で、ファッションに絡む分野は長引くというか、連絡が遅かったり、いたずら入札も多くトラブルに巻き込まれがちです。

■趣味系:山道具系の取引相手

取引相手が社会人男性である確率が高いと思われます。連絡も普段の仕事の取引先とのコミュニケーションと大差がありません。概ね数日のうちに入金をもらって、出荷まで終わってしまいます。早ければ終了日にかんたん決済で支払いを受け、その日のうちに出荷することもよく有ります。数十回の取引で一度もトラブルらしいトラブルはありません。たまに奥様に秘密で取引するのか、局留め・営業所止の依頼があります。珍しいところでは自衛隊の基地にナイフを送ったことが有ります。ちょっとドキドキでした。

■趣味系:オーディオ機器の取引相手

ヘッドフォンやアンプを売ったことが有ります。概ね社会人男性客が大半です。商品紹介に包み隠さず丁寧に書いておき、あとは出荷時の梱包を丁寧にすれば事後のトラブルはほとんどありません。趣味系は早く手元に欲しい人が多いので、こちらも取引完了までのサイクルは早いです。ごくまれに給料日まで待ってとか、そういった事後交渉は有りました。

■趣味系:本

本の出品では取引前の質問が多いです。初版かどうか、中古で買ったのか新品で買ったのか、ヤケの具合は等など。コレクションの対象になるものは、自分が気にしなくても買う側が気にすることが多いので、概ね出品時に網羅して書いておくと、取引がスムーズでした。こちらも取引完了までのサイクルは短いのですが、事後で一方的に要求を突きつけてくる場合が多く、利益が少ない割には手間は多かったです。発送方法を一方的に指定してきたり、支払いを一方的に為替でお願いしますと言われたり…無理難題は日常茶飯事でした。概ね女性の落札者は「ゆうちょ」、「為替」、「切手払い」、「定形外郵便」が好きです。手間よりコスト重視ですね。最近は本自体買わないので出品することもなくなりましたが、もう二度と出品したくはありません…

■趣味系:アニメ・コミック系

今はもう引退しましたが、以前はアニメのソフトやコミックを山ほど持っていました。結局ワケあってすべて売り尽くしたのですが、売る作業にもっともエネルギーを使いました。こちらはやはり早く手元に欲しい人が多いのでしょう、意外と取引サイクルが短かったです。困った落札者としては、外国人らしき相手(概ね中国人)が転売目的で落札した場合、意思の疎通が難しかったりします。取引相手は若い男性が多く、かんたん決済などカード払い率が高かったです。

傷など状態にうるさい(自分も同じでした)ので梱包が難しく、購入した時の箱などがないと出品自体諦めたくなる場合もありました。とはいえこの分野は、オークションでは高値なのに、中古店で買取依頼をすると二束三文で、値段差が極めて大きい分野でも有ります。発送作業など面倒でも、お金になる(元々自分で買ったものなので、どのみち赤字ですが)ので頑張って売りました。

■PC系

パソコン関連の部品や周辺機器です。ここから趣味人以外の対象も多くなってくるので、トラブルも増えてきます。概ね連絡なしなど取引の不成立や、極端に支払いが遅い人によく当たります。連絡を催促すると、仕事で忙しいなどと帰ってくるのですが、仕事で忙しいのはこちらも一緒です。個人取引の感覚がなく、お客様のスタンスなんでしょうね。

■ファッション系

手間もトラブルも一番多いです。私は衣類の出品はアウトドア用の衣類が大半で、山道具の延長線上で出すのですが、買う側はファッションとして買う場合も多いので、感覚の違いによく戸惑います。たとえば登山家にしか知られていないようなブランドだと、取引結果は山道具と同じでトラブルはありません。しかし、パタゴニアモンベルなど一般の落札者も多い場合は、お客は選べないので、ファッション系の商品としての取引になってしまいます。

事前質問内容の戸惑い

まず落札前の問い合わせで多いのが、身幅、袖丈、裄丈などサイズの詳細です。山道具として売買する場合、こういった詳細には誰も気にしないのですが、ファッション系落札者は山屋が着ないような着方(ぴったり目)をするのでこういったことを聞いてきます。私は恥ずかしながら、ヤフオクの出品で初めて裄丈やラグランスリーブといった用語を知りました。最近は最初から記入するようにしています。

落札妨害

ファッション系は競争が激しいのか、IDを使い分けて極端に値段を釣り上げ、連絡を無視するなどして妨害をする人も多いようです。あとはよくわからない内容での違反申告なども有り、戸惑うことが多かったです。5万円くらいで新品を買えるものが、何故か定価超えして値段がつり上がっておかしいと思いましたが、案の定、落札者は新規ユーザーなどで、あからさまな妨害だったことも有ります。

子供を立てにする母親

性別での差別はしたくありませんが、若い主婦など女性客の落札者の場合、かなりの確率でモメます。だいたい取引連絡がいつまでも来なく、支払いも遅く、送料を間違って計算して勝手に振り込んでくるなど、何かしらのトラブルが頻繁にあるのです。なぜ主婦とわかるかというと、こちらから連絡の催促や間違いの指摘すると、子供が居るんです!と答えになっていない答えが届き、辟易することもしばしばだからです。子供を立てにしているようですが、子供の有無は当方には知ったことでないし、世話で大変ならヤフオクに参加しなければいいと思うのですが、まず理屈が通じません。こちらも忙しくて出品に差し支えるならそもそも出品はしませんが、どうにも特権か何かと勘違いされているようで、困ります。

■結局同じ趣味の同士が一番相性が良ということ

今日も登山用のマット(山道具)とパタゴニアのジャケット、モンベルの衣類を出品しました。相変わらず山道具はあっという間に出荷が完了し、パタゴニアモンベルはファッション関連の落札者に競り落とされ、これから対応に疲れることでしょう。

同じ趣味の同士というのは、だいたい同じ価値観を持っている確率が高く、もっとも相性が良い相手なんでしょうね。