人力移動Blog

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夕涼みと知らない道

自分の現在住む土地(町・街・村…)について、どれだけ知っているでしょうか。先日ちょっと夕涼みでコンビニまで行った帰り、気分が良かったのでちょっと違う道で帰ろうと思ったら、迷ってしまいました。数年住んでも知らない道だらけです。

よく事件が起きると、うまく逃げおおせたようにみえるとき、犯人は土地勘のある人物とか言われます。土地勘がある人物って、どんな存在でしょう。おそらく子供の頃からその土地に住んでいる人・あるいは住んでいた人のことを言うのでしょうね。

ふと思いましたが、これからここに暮らそうとする人に、きちんと案内できるでしょうか?コンビニや銀行、役所はともかく、この辺りが散歩にいいとか、子供を遊ばせる公園とか、そういった生活に密着した情報は私はとても十分には教えられません。立ち寄っただけの、すぐに立ち去る人に必要な場所は案内できても、腰を据えてここに住もうという人には力になってあげることが出来ない状況です。

私の土地勘のあったといえる町とは?

10年近く前くらいでしょうか、今の町に引っ越す前に住んでいた町は比較的歩きやすい町並みで、夜中に夕涼みとダイエットを兼ねてウォーキングをしていました。ルートは毎回知らない道、できるだけ同じ道を通らないルールを課して、人口2万人ちょっとの小さな町なのに、結構長期間に渡り楽しむことが出来ました。自分が住んでいる町でも、大人になってから住み着いた土地だと意外と知らない道が多いものです。ちょっと歩いただけで全く違った景色が広がり、意外な場所にひっそり経営しているパン屋やコーヒー豆屋を発見して嬉しくなったりしました。

その街だったら、自分と同世代の相手になら、その町での生活イメージを伝えることが出来たと思います。

今の町に土地勘があると言える?

今住んでいる町ですが、5年は住んでいるのに、大きな道路以外は込み入った住宅地ばかりで、いまいち周辺の全容を掴みきれていません。2011年の大震災直後、水道が止まったので給水がある公民館に行こうと思ったのですが、自分の住んでいる地域を管轄する公民館や集会所がどこにあるか知らず、慌てて近所の人に尋ねてようやく給水に辿り着いたのでした。公民館や集会所は歩いていける範囲にきちんとあったのですが、数年住んで初めて行きました。自分の住処から職場へ向かう通勤ルート以外は、ほとんど何も知らないのでした。

もし自分が何かに巻き込まれて逃げるとしても、うまく逃げおおせるとは思えません。めちゃくちゃに走って、あっという間に自分の現在地を見失うでしょう。

歩けば町を知ることができるかも

今の町にはまったく思い入れが無い(むしろ嫌いな)のですが、ふと以前の町でウォーキングをしていた頃のことを思い出しました。歩くだけで楽しめた頃の思い出です。歩きまわってみれば、新たな魅力を発見して、もうちょっとこの町にも愛着が湧くのかも…などと考えています。

とはいえ、いい歳した大人が夜中に歩きまわると変質者として通報されかねません。何しろ住宅地なので…。まずはネットの地図で下調べして、健全なジョギング・ウォーキングの格好をしたうえで、適切なる時間に堂々と運動していますよ、という体で行かないといけません。

窮屈な時代になったものです。